LiteSpeed Cacheおすすめ設定

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LiteSpeed Webサーバで利用できるキャッシュプラグインである「LiteSpeed Cache」の設定内容についてまとめました。各設定の【 】内は私が実際に設定している内容です。

使用しているテーマやプラグイン、サイトの内容により効果の程度は異なると思います。また、サイトによっては正しく表示されなくなる恐れもありますので、実際に設定される場合は表示に問題が出ないか確認しながら進めてください。

前提

  • LiteSpeed Cacheプラグインのバージョンは「v6.2.0.1」(2024年6月10日時点の最新バージョン)を使用しています。
  • レンタルサーバーは「mixhost」を利用しています。自作のWordPressテーマで運用しており、特定のテーマやプラグインの影響がほとんどない状態で検証しています。

一般

[1] 一般設定

自動アップグレード 【オン】

自動アップグレードをオンにすると、LiteSpeed Cacheプラグインの新しいバージョンがリリースされるたびに自動的にプラグインが更新されます。プラグインが自動的に更新されることで急にサイトが正しく表示されなくなる可能性がないとは言い切れませんので、ご自身の判断で選択してください。

ドメインキー 【入力済み】

QUIC.cloudを使用するためのドメインキーを入力します。LiteSpeed Cacheの一部の高速化機能はQUIC.cloudのサービスへの登録(無料)が必要です。無料で利用できる範囲は限られますが、知らないうちに費用が発生することはありません。

以下の機能を利用する場合、QUIC.cloudのサービスへの登録が必要です。

  • コンテンツ配信ネットワーク (CDN)
  • 画像の最適化
  • クリティカル CSS 生成 (CCSS)
  • ユニーク CSS (UCSS)
  • 低品質画像プレースホルダー生成 (LQIP)
  • ビューポート イメージ (VPI)

ゲストモード 【オフ】

ゲストモードをオンにすると、「[2]チューニング」タブに登録したユーザエージェントやIPアドレスに該当する訪問者に対してキャッシュからデータを表示します。これにより、PageSpeed Insightsや検索エンジンクローラなどボットによるアクセスに対しサイトの表示速度が速くなるため、スコアの向上や検索順位の向上などが期待できます。

ここでいう「ゲスト」とは通常のWebサイト訪問者のことを指すのではなく、ロボットなど人間ではない訪問者のことを指しています。

私の場合、ゲストモードをオンにするとGoogleアナリティクスの表示回数やエンゲージメント率が異常な値になったことがありました。また、現在はゲストモードをオンにしなくてもPageSpeed Insightsのスコアは常に高い状態であるため、オフにしています。

ゲストの最適化 【オフ】

ゲストモードの効果をさらに強化する設定です。利用する場合は、ゲストモードをオンにする必要があります。ゲストモードがオフの場合は設定は無視されます。

サーバーIP 【空欄】

QUIC.cloudのクローラーとクリティカルCSSジェネレータによって使用されます。サーバのIPアドレスを登録しておくことで、ドメイン名をIPアドレスに変換する必要がなくなるため処理がわずかながら速くなります。訪問者のページ表示速度にはほとんど影響しないため、指定しなくても問題ありません。

通知 【オフ】

通知をオンにすると、修正プログラム、新しいリリース、利用可能なベータ版、プロモーションなど、最新のニュースが自動的に表示されます。必要に応じてオンにしてください。

[2] チューニング

ゲストモードのユーザーエージェント 【変更なし】

ゲストモードがオンの時に「ゲスト」と判定するユーザーエージェントを指定します。一般的にクローラーと判定されるユーザーエージェントの文字列を指定します。入力欄の右側にデフォルト値が提示されているので、ゲストモードを使用する場合はデフォルト値と同じ値が入力されていれば問題ありません。

ゲストモード IP 【変更なし】

ゲストモードがオンの時に「ゲスト」と判定するIPアドレスを指定します。一般的にクローラーと判定されるアクセス元のIPアドレスを指定します。入力欄の右側にデフォルト値が提示されているので、ゲストモードを使用する場合はデフォルト値と同じ値が入力されていれば問題ありません。

キャッシュ

[1] キャッシュ

キャッシュを有効にする 【オン】

オンにすることでキャッシュ機能が有効になります。

ログインしたユーザーをキャッシュする 【オフ】

ログインしたユーザはユーザごとにキャッシュ情報が作られます。一般の訪問者にWordPressにログインさせたり、複数の管理者がいるようなサイトでなければオフで問題ありません。

コメントをキャッシュ 【オフ】

ページでコメント機能を利用している場合はオンにします。私のサイトではコメント機能を利用していないのでオフにしています。

REST APIをキャッシュ 【オフ】

WordPress REST APIを利用している他のプラグインに影響を及ぼす可能性があるため、オンにする場合はREST APIを利用しているプラグインの動作に影響しないことを確認してください。REST APIがどこで使われているか把握していない場合はオフにすることを推奨します。

ログインページをキャッシュ 【オフ】

ログインページをキャッシュするとキャッシュの量が増えます。一般の訪問者にWordPressにログインさせるようなサイトでない限りオフにします。

PHPリソースをキャッシュ 【オン】

WordPressテーマにより読み込まれるリソースをキャッシュします。特殊なテーマを使用していない限りオンで問題ありません。

モバイルをキャッシュ 【オン】

オンにするとモバイル用とPC用で別々にキャッシュします。モバイルとPCで異なるCSSファイルを読み込んでいるサイトや、AMPを使用しているサイト、CCSSやUCSS、ゲストモードのゲスト最適化を有効にしている場合はオンにします。

モバイルユーザエージェントのリスト 【デフォルト値】

モバイルと判定されるユーザーエージェントを登録します。入力欄の右側にデフォルト値が提示されているので、デフォルト値と同じ値が入力されていれば問題ありません。

プライベートキャッシュ URIs 【空欄】

ここに入力した文字列を含むパスのページは、訪問者ごとにキャッシュされます。特殊なページでない限り、指定する必要はありません。

URIsを強制キャッシュする 【空欄】

ここに入力した文字列を含むパスのページは、キャッシュ不可の設定に関係なくキャッシュされます。通常は何も入力する必要はありません。

パブリックキャッシュ URI を強制する 【空欄】

ここに入力した文字列を含むパスのページは、キャッシュ不可の設定に関係なくパブリックキャッシュされます。通常は何も入力する必要はありません。

クエリ文字列を落とす 【変更なし】

キャッシュするときに特定のクエリ文字列を無視します。ページの表示内容に無関係なクエリを無視することで、キャッシュデータの節約につながります。通常はデフォルト設定のままとし、必要に応じて追加してください。

[2] TTL

TTLとはTime to Live = キャッシュの有効期間のことを指します。例えばTTLが604800秒と指定されている場合、最初にページがキャッシュされてから1週間は同じキャッシュデータを保持し続け、1週間を過ぎると新たなキャッシュを作成します。つまり、キャッシュが作られてから1週間は、サイトの内容が変わってもキャッシュデータ上の内容は古いままということになりますが、LiteSpeed CacheではWordPressの投稿内容が更新されると強制的に保持しているキャッシュを破棄(パージ)してくれるので、TTLの設定を特に意識することはないと思います。

デフォルトのパブリックキャッシュ TTL 【604800秒(1週間)】

パブリックキャッシュ(通常のキャッシュ)の有効期間を指定します。デフォルトのままで問題ありません。

デフォルトのプライベートキャッシュ TTL 【1800秒(30分)】

「[1] キャッシュ」タブの「プライベートキャッシュ URIs」に指定したページのプライベートキャッシュの有効期間を指定します。デフォルトのままで問題ありません。

デフォルトのフロントページ TTL 【604800秒(1週間)】

フロントページのキャッシュの有効期間を指定します。デフォルトのままで問題ありません。

デフォルトのフィード TTL 【604800秒(1週間)】

フィードのキャッシュの有効期間を指定します。デフォルトのままで問題ありません。

デフォルトの REST TTL 【604800秒(1週間)】

REST APIのキャッシュの有効期間を指定します。デフォルトのままで問題ありません。

既定の HTTP ステータスコードページ TTL 【変更なし】

HTTPエラーページのキャッシュTTLをステータスごとに指定します。デフォルトのままで問題ありません。

[3] パージ

アップグレード時にすべてをパージする 【オン】

オンにすると、プラグイン、テーマ、または WordPressがアップグレードされるとキャッシュが自動的に破棄(パージ)されます。通常はオンを推奨します。

公開 / 更新の自動パージルール 【すべてチェック】

公開、更新時は自動的にキャッシュがパージされますが、パージ対象を絞ることができます。通常はすべてオンにしておきます。

古いものを出す 【オン】

新しいキャッシュを作成しているわずかな時間にアクセスしてきたユーザに対し、古いキャッシュからページを表示する場合はオンにします。通常はオンで問題ありません。

スケジュールされたパージURL 【空欄】

決まった時刻にパージしたいURLがある場合、URLを登録します。通常は空欄で問題ありません。

パージ予定時間 【空欄】

スケジュールされたパージURLを登録した場合、時刻を指定します。スケジュールされたパージURLが空欄の場合は空欄のままで問題ありません。

すべてをパージするフック 【変更なし】

WordPress上でどの操作をしたときにパージするかを指定します。テーマを変更したとき、ナビゲーションメニューの内容を変更したときなどあらかじめ対象のフックが登録されているので、基本的に変更する必要はありません。

[4] 除外

特別な事情があってキャッシュしたくないページがある場合はここで指定します。ここで除外指定していても、「[1] キャッシュ」タブで強制キャッシュの対象に指定した場合はキャッシュの対象になります。

URIs をキャッシュしない 【空欄】

指定した文字列に該当するパスのページはキャッシュ対象外になります。必要がなければ空欄にします。

クエリ文字列をキャッシュしない 【空欄】

指定した文字列を含むクエリはキャッシュ対象外になります。必要がなければ空欄にします。

カテゴリをキャッシュしない 【空欄】

指定したカテゴリはキャッシュ対象外になります。必要がなければ空欄にします。

タグをキャッシュしない 【空欄】

指定したタグはキャッシュ対象外になります。必要がなければ空欄にします。

クッキー をキャッシュしない 【空欄】

指定したクッキーはキャッシュ対象外になります。必要がなければ空欄にします。

ユーザーエージェントをキャッシュしない 【空欄】

指定したユーザーエージェントはキャッシュ対象外になります。必要がなければ空欄にします。

ロールをキャッシュしない 【チェックなし】

チェックしたロールを持つログインユーザはキャッシュ対象外になります。必要がなければ空欄にします。

[5] ESI

ESI(Edge Side Includes)はログイン中のユーザが表示するページの一部をキャッシュから表示できるようにする機能です。ログインユーザに対してキャッシュを提供する必要がないサイトではオフのままで問題ありません。

ESIを有効にする 【オフ】

ESIを有効にする場合はオンにします。私のサイトでは私(=管理者)以外ログインしないので、ESIは使用していません。

[6] オブジェクト

オブジェクトキャッシュの設定を行います。

オブジェクトキャッシュ 【オフ】

オブジェクトキャッシュを使用する場合はオンにします。ステータス欄でMemcached 拡張機能とRedis 拡張機能がいずれも無効となっている場合はご利用のサーバ環境でオブジェクトキャッシュは利用できません。私の利用している環境もいずれも無効と表示されたため、オブジェクトキャッシュはオフにしています。

[7] ブラウザー

ブラウザキャッシュの設定を行います。

ブラウザキャッシュ 【オン】

静的ファイルを訪問者のブラウザにキャッシュさせます。通常はオンにします。

ブラウザキャッシュ TTL 【31557600秒(1年)】

ブラウザキャッシュの有効期限を設定します。特に事情がなければ31557600秒 = 1年としておきます。この値が短いとPageSpeed Insightで「静的なアセットと効率的なキャッシュポリシーの配信」として出てくる場合があります。

[8] 高度な設定

高度なユーザーのみを対象とした設定のため、何も変更する必要ありません。

CDN

[1] CDN設定

QUIC.cloud CDN 【オン】

QUIC.cloud CDNを利用する場合オンにします(QUIC.cloudにアカウント登録が必要です)。

CDN マッピングを使用 【オフ】

従来のCDN(Content Delivery Network)を使用している場合や、QUIC.cloud CDN で静的コンテンツ用のサブドメインを使用している場合はオンにします。それ以外はオフにします。

置換する HTML 属性 【変更なし】

CDNからの配信に置き換えるHTML属性を指定します。通常は入力欄の右側に表示されているデフォルト値と同じ内容が指定されていれば問題ありません。

元の URL 【サイトURLを入力】

CDNを通じて提供されるサイトURLを指定します。通常はサイトのURLを入力します。

含まれるディレクトリ 【変更なし】

CDNから配信対象とするディレクトリを指定します。通常は入力欄の右側に表示されているデフォルト値と同じ内容が指定されていれば問題ありません。

除外パス 【空欄】

CDNから配信する対象から除外したいページのパスがある場合入力します。

Cloudflare API 【オフ】

Cloudflare APIを利用する場合オンにします。QUIC.cloud CDNを利用している場合はオフにします。

[2] QUIC.cloud CDNの設定

QUIC.cloud CDNの設定状況が確認できます。このタブからQUIC.cloudの管理ページを開くことができます。

[3] 管理

このタブからもQUIC.cloudの管理ページを開くことができます。